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広報セミナー(開催レポート) 広報セミナーとは

2013年 新任広報マン夏期講座

日 時: 2013年7月4日(木)〜8月2日(金)(計5回)
会 場: 日本記者クラブ 大会議室(第1回〜第4回)
ダイバーシティ東京オフィスタワー20F「スカイルーム」(第5回)

毎年恒例の集中講座「新任広報マン夏期講座」を7月4日から週1回(全5回)開催しました。今年は18人の企業、団体、大学の新任広報担当者にご参加いただき、広報の基礎から危機管理まで幅広い内容の講義を受けていただき、広報マンとしての心構えや実務などを学んでいただきました。

講座1回目(7月4日)「広報活動キーポイント」

1週目は、広報のフレームワークについて永谷園執行役員広報部長の久我光枝氏、産経新聞経済本部 部長の長谷川秀行氏、当社のエグゼクティブ・プロデューサー山本ヒロ子から学んでいただきました。

永谷園 久我光枝 氏 永谷園 久我光枝 氏

永谷園の久我氏は、20年以上経験した秘書業務を経て広報部門に異動後、商品回収、社長交代、M&A,大相撲の不祥事、東日本大震災などの出来事を振り返り、広報部長としての判断や行動、マスコミ対応について説明しました。広報は、企業の顔であり、企業の命運を左右する存在でもある。それを踏まえて社内外から信頼される人であり、広報であってほしい。と受講者にアドバイスを送りました。

産経新聞経済本部 長谷川秀行 氏 産経新聞経済本部
長谷川秀行 氏

産経新聞の長谷川部長は、経済本部の体制、経済本部が担当する官公庁、民間の記者クラブの体制について説明。さらに官庁、民間をはじめ、紙面編集、WEB編集など各記者の1日(24時間)の動きを紹介しました。ひとつの新製品紹介でも、発表の仕方次第で多メディアに掲載されるヒントや記者へのアプローチのノウハウも披露。広報担当者と新聞記者は信頼関係が一番。メールではなく、フェース・トゥー・フェースを心掛けてほしいと結びました。

当社エグゼクティブプロデューサーの山本ヒロ子は、新聞やテレビなど各メディアの特性を紹介し、「平時」と「緊急時」のメディアとの付き合い方を具体的な事例を挙げて説明しました。講義終了後、懇親会が開催されました。これから全5回、講義を受ける受講者同士、また講師の皆さんとの名刺交換、情報交換が活発に行われました。

講座2回目(7月12日)「何がニュースになるか」

ニュースリリースの作成と、実際にリリースの受け取り手である経済部記者から見た、リリースの内容について学ぶプログラムです。

産経新聞経済本部 小熊敦郎 氏 産経新聞経済本部
小熊敦郎 氏

産経新聞経済本部次長兼フジサンケイビジネスアイ副編集長の小熊敦郎氏は、経済部記者の実態と特性を紹介するとともに、ニュースリリースを発信する際のポイントを紹介しました。ニュースリリースの中身は大事ではあるが、記者クラブに投げ込むだけではなく、記者と直接会って、コミュニケーションを築いてほしいと強調。最後にある「伝説の広報マン」を紹介し、記者から頼られ、信頼される広報担当者になってほしいと、結びました。

産経新聞経済本部 三浦恒郎 氏 産経新聞経済本部
三浦恒郎 氏

続いて産経新聞経済本部編集委員の三浦恒郎氏が、初心者にもわかりやすいニュースリリースの作り方について説明しました。

まず、広報部門が作成するリリースには、新製品やイベントの告知、決算発表、トップ人事、事件・事故などの不祥事報告などさまざまな種類があることを紹介。記者に手にとってもらうためには記事、タイトル、文字サイズ、フォント、写真などを工夫して一目で内容がわかるようにする必要性を説明しました。

実際に企業のニュースリリースの良い点や工夫点などについて、参加者同士が意見を出し合ったり、誤った言葉遣いを直したり、文章の書き方などの実習もありました。

講座3回目(7月19日)「社内広報の充実」

3週目は社内広報活動について、企業の具体的事例を学ぶプログラムです。

『月刊総務』 豊田健一 氏 『月刊総務』 豊田健一 氏

『月刊総務』編集長の豊田健一氏は、「社内広報の重要性と訴求すべきコンテンツ」をテーマに講演。いかに社内広報が重要であるかを説明しながら、社内広報の活性化の施策や社内報の傾向と役割について解説しました。

広報部門は社内と社外、トップと現場のパイプ役として、さまざまな社内コミュニケーション・ツールを活用して社内広報の充実に努めてほしいと結びました。

続いて「社内報作りのポイントと課題」をテーマにパネルディスカッションを行いました。パネリストは、SGホールディングス経営企画部広報・CSRユニットマネジャーの山口真富貴氏、東レ広報室コミュニケーショングループの海老原直子氏の2人。それぞれの社内広報の具体的活動や社内報の編集方針、体制、イントラなど他媒体の紹介、日ごろの悩み、今後の課題点などについて述べていただきました。

また、参加者からは「英語版グループ報の内容は」、「アンケートのやり方のアイデアは」などといった質問が出て、パネリストはこれまでの経験を基に、アドバイスや回答をしました。

SGホールディングス 山口真富貴 氏 SGホールディングス 山口真富貴 氏
東レ 海老原直子氏 東レ 海老原直子 氏

講座4回目(7月26日)「緊急時の広報活動」

4週目は、事件や事故、不祥事など、緊急時の広報対応について学ぶプログラムです。

トークス取締役の渡辺秀人氏からは、日頃から想定されるリスクに対して、未然に防止を図る努力をして、企業イメージの低下を最小限にとどめてほしいと説明。実際に起きた企業事件を例に挙げて、広報担当者がやるべきこととは何か—参加者に具体的なアドバイスがありました。

キッコーマン執行役員コーポレートコミュニケーション部長の臼井一起氏は、リスク対応を中心に広報マンとしての心構えから、メディア対応について説明がありました。広報部門は365日、24時間対応できる体制を整え、緊急時の広報活動は、「平時に、いかに準備しているかが重要である。日頃から社内外のネットワークを作ってほしい」と、強調しました。

産経新聞編集長の近藤豊和氏は、今年の新聞の1面を飾った事件・事故を例に挙げて「危機管理はマスコミ対応がカギになる」と強調しました。また社会部の体制を説明し、最近起きた企業事件を例にあげ、不祥事が発覚してから、会社としてやってはいけないこと、広報担当者がやるべきこと、などを説明しました。

トークス 渡辺秀人 氏 トークス 渡辺秀人 氏
キッコーマン 臼井一起 氏 キッコーマン 臼井一起 氏
産経新聞 近藤豊和 氏 産経新聞 近藤豊和 氏

講座5回目(8月2日)「テレビメディアと広報」

5週目は、テレビへのアプローチする広報について学ぶプログラムです。

はじめに、エフシージー総合研究所・暮らしの科学部(通称:フジテレビ商品研究所)を見学しました。参加者は、美容科学研究室、環境科学研究室、生活科学研究室、食品料理研究室のそれぞれの研究者から業務内容について説明を受けた後、フジテレビのスタジオを見学会しました。

フジテレビ商品研究所の見学風景
フジテレビ商品研究所の見学風景
フジテレビラボLLC 時澤正 氏 フジテレビラボLLC
時澤正 氏

フジテレビラボLLCの時澤正氏は、報道と情報番組の違いを「めざましテレビ」や「とくダネ!」を例にあげて説明しました。そして情報番組がそれぞれどのように作られているのかを披露。「プロデューサーとディレクターの違い」や「テレビ取材はどのような方法で行うのか」などを紹介。「テレビへのニュースリリースは、新聞とは違った内容(見出し)で作って発信してほしい」と語りました。

フジテレビ報道局 箕輪幸人 氏 フジテレビ報道局 箕輪幸人 氏

フジテレビ報道局長の箕輪幸人氏は、東京電力福島第一原発での専門用語の多い情報発信を例にあげ、広報はマスコミに対して分かりやすく、丁寧な説明を心掛けてほしいと説明しました。不祥事の記者会見では、「わからないことは、わからないと言う」「推測では発言しない」ことが大事であると強調。

最後に、高杉良の企業小説『広報室沈黙す』(文春文庫)の中に書かれている広報マンの条件:①努力②覚悟③気配り④忍耐⑤失敗を恐れない⑥感謝⑦趣味をもつ⑧広報の王道⑨健康⑩家庭⑪人生の師をもつ—を参考にしてほしい、と講座を結びました。

最終回の講義終了後、懇親会を開きました。参加者からは、「あっと言う間の1カ月だった。すべて充実した講義内容で勉強になった」とか「現職のマスコミの人と直接、話が聞ける機会は貴重だった」などの声が聞かれました。

——以下、参考用に今回のセミナーの御案内を掲載しています——

エフシージー総合研究所は企業や大学、自治体などの広報部門の新人を対象に、5週連続の夏期講座を開催します。広報の基本からマスコミへの情報発信、社内広報、危機管理、テレビ・デジタルメディアへの対応など幅広い広報業務を体系的に学ぶプログラムです。

講師陣は経験豊かな現役広報担当者をはじめ、産経新聞、フジテレビの編集・報道責任者、広報コンサルタントなど多彩なメンバーです。広報業務を改めて見直したいとお考えの担当者にもお勧めです。少人数制クラスで、フジテレビの見学会のほか、初回と最終回には懇親会を開いて講師陣とご参加の皆さまとの情報交換、広報担当者同士のネットワークづくりをお手伝いいたします。

テーマ 2013年 新任広報マン夏期講座
日 時 第1回 2013年7月4日(木) 13:00〜18:00 (懇親会付き)
第2回 2013年7月12日(金) 13:00〜17:00
第3回 2013年7月19日(金) 13:00〜17:00
第4回 2013年7月26日(金) 13:00〜17:00
第5回 2013年8月2日(金) 13:00〜18:00 (懇親会付き)
会 場 (第1回〜第4回)
日本記者クラブ 大会議室 map
東京都千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル

Tel.03-3503-2721(代表)

(第5回)
ダイバーシティ東京オフィスタワー20F 「スカイルーム」 map PDF
東京都江東区青海1-1-20

※セミナー最終回の第5回はフジテレビの見学会のため、会場が変更となります。
参加費 一般=98,000円
フジサンケイ広報フォーラム会員=88,000円
(ともに税込み)

プログラム

第1週 7月4日(木) 「広報活動キーポイント」 ※会場は日本記者クラブ
【広報のフレームワークについて、広報アドバイザー、企業の広報マン、マスコミから学ぶプログラム】
13:10〜14:10 メディアとの付き合い方
【講師】 エフシージー総合研究所 エグゼクティブ・プロデューサー 山本ヒロ子
14:10〜15:30 広報マンの基本業務とわが社の広報活動
【講師】 (株)永谷園 執行役員総務本部広報部長 久我光枝氏
15:45〜17:00 マスコミから見た企業広報
【講師】 産経新聞編集局経済本部部長 長谷川秀行氏
17:00〜18:00 名刺交換を兼ねた懇親会

第2週 7月12日(金) 「何がニュースになるか」 ※会場は日本記者クラブ
【ニュースリリースをどう発信するか!記事を書くマスコミと発信する企業の事例を学ぶプログラム】
13:00〜14:00 記者は何をもってニュースリリースを選別するのか
【講師】 フジサンケイビジネスアイ副編集長 小熊敦郎氏
14:00〜17:00 ニュースリリースの作り方−講義と実習
【講師】 エフシージー総合研究所 情報調査部長 三浦恒郎

第3週 7月19日(金) 「社内広報の充実」 ※会場は日本記者クラブ
13:00〜14:30 社内広報の重要性と訴求すべきコンテンツ
【講師】 (株)ナナ・コーポレート・コミュニケーション 『月刊総務』編集長 豊田健一氏
14:45〜17:00 社内報作りのポイントと課題—パネルディスカッション
【パネリスト】
東レ(株) 広報室コミュニケーショングループ 海老原直子氏
SGホールディングス(株) 経営企画部 広報・CSRユニットマネジャー 山口真富貴氏

第4週 7月26日(金) 「緊急時の広報活動」 ※会場は日本記者クラブ
【事件・事故・不祥事など、緊急時の広報対応について学ぶプログラム】
13:00〜14:15 危機管理と広報
【講師】 (株)トークス 取締役 渡辺秀人氏
14:15〜15:30 事件・事故発生、そのとき広報担当者は
【講師】 キッコーマン(株) 執行役員コーポレートコミュニケーション部長 臼井一起氏
15:45〜17:00 緊急時のマスコミ対応
【講師】 産経新聞編集局編集長 近藤豊和氏

第5週 8月2日(金) 「テレビメディアと広報」
※会場はダイバーシティ東京オフィスタワー20F 「スカイルーム」
【テレビにアプローチした広報について学ぶプログラム】
13:00〜14:15 フジテレビ見学会
14:30〜15:45 テレビ媒体への情報発信
【講師】 フジテレビ 経営企画局経営企画室デスク担当部長 時澤正氏
15:45〜17:00 報道番組と企業広報
【講師】 フジテレビ 取締役報道局長 箕輪幸人氏
17:00〜18:00 懇親会

お申込み受付中のセミナー

広報セミナーとは

当研究所では、広報活動に関するさまざまなセミナーを開催しています。セミナーのテーマは、危機管理からニュースリリースづくりなど、幅広く展開。主なものに「事件と広報」「製品回収事件と広報」「インターネットのリスク管理」「新任広報マン夏期講座」「何がニュースになるか」「戦力としての広報ウーマン」「読まれる社内報づくり講座」などがあります。
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