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広報セミナー(開催レポート) 広報セミナーとは

広報セミナー

選ばれる大学へ 広報のコツ教えます

日時: 2011年5月9日(月)11:00〜18:30、5月10日(火)10:00〜17:30
会場: 日本記者クラブ 9階宴会場(月)・10階AB-ホール(火)

 毎年恒例のエフシージー総合研究所の大学広報パーソン向けセミナーは、「受験生やその親に選ばれるための大学へ」をメインテーマに開催しました。
 大学はすでに、「学生を選ぶ」から「学生から選ばれる」時代に突入しています。教育の質の向上を図るとともに、社会からの認知度を高めるための広報活動の充実も欠かせません。2日間にわたるこのセミナーでは、官界・大学・メディアの各分野の講師をお招きし、大学における実践的な広報対応を学んでいただきました。

セミナー1日目

 第1日目は、文部科学省・文部科学広報官の杉浦久弘氏と学校法人立教学院・総務部主幹の橋場文昭氏のお二人に基調講演をいただきました。さらに、4つの大学の広報担当責任者によるパネルディスカッションを開き、実務担当者による生の意見交換と各校での施策を紹介していただきました。

杉浦久弘 文部科学広報官
杉浦久弘 文部科学広報官

(基調講演)
杉浦久弘 文部科学広報官 杉浦久弘氏には、最近の大学改革の動向や文科省の広報の取り組み、さらに大学ネットワークを生かした広報の取り組み像などについてお話いただきました。

 まず、OECD(経済協力開発機構)加盟国平均に比べ日本の大学進学率は高いとはいえず、今後、一層大学の質の強化を図る必要があると指摘。それだけに、優秀な人材を社会に送り出す大学の自主的な動きはきわめて重要と説明されました。また、文科省としても教育現場の声や行政施策について、国民にわかりやすい広報を実践するため、職員一同に広報マインドを持つよう働きかけをしていると述べられました。

橋場文昭 立教学院総務部主幹
橋場文昭 立教学院総務部主幹

 橋場文昭氏には、大学のブランド構築のための改革案を中心にお話いただきました。橋場氏が具体的に実践したUI(University Identity)プロジェクトや他大学との差別化のための様々な施策例を解説するとともに、これらを実践するための注意点などをアドバイスいただきました。特に、「大学は、ある意味、教授一人ひとりの個人商店の集団という側面があり、大学という組織の強化のためには教職員全員の意識改革が必要だ」と強調しました。さらに、広報担当者にはチームワーク、フットワーク、ネットワークの3つのワークは欠かせない資質と述べ講演を締めくくりました。

(パネルディスカッション)
 セミナー初日最後のプログラムは、5人のパネリストが他校との差別化のための実践的な広報活動について討議いたしました。

(パネリスト)

共愛学園前橋国際大学 大学運営センターセンター長 岩田雅明氏
東京農業大学 広報部部長 廣谷淳一氏
明治大学 経営企画部広報課長 黒田仁一氏
山形大学 総務部広報室長 森岡宏全氏
エフシージー総合研究所 山本ヒロ子
共愛学園前橋国際大学 岩田雅明氏
共愛学園前橋国際大学
岩田雅明氏
明治大学 黒田仁一氏
明治大学
黒田仁一氏
東京農業大学 廣谷淳一氏
東京農業大学
廣谷淳一氏
山形大学 森岡宏全氏
山形大学
森岡宏全氏
エフシージー総合研究所 山本ヒロ子
エフシージー総合研究所
山本ヒロ子

セミナー2日目

 第2日目は、フジテレビジョン報道局解説委員の安倍宏行氏とエフシージー総合研究所常務取締役(元産経新聞編集局次長兼政治部長)の小林静雄から、「大学広報とメディア」、「プレスリリース作成のコツ」についての講演を行いました。

 さらに、当日の午後から恒例の模擬記者会見(メディアトレーニング)を開催。参加者全員が、3〜4人のグループに分かれ、会見者として本番同様に現役の記者から質問を受けるトレーニングを実施。記者役は、産経新聞 編集局編集委員兼論説委員の別府育郎氏、産経新聞編集局次長兼「SANKEI EXPRESS」編集長の鈴木裕一氏、産経新聞 編集局次長兼編集長兼社会部長の近藤豊和氏の3氏が務めました。

フジテレビジョン 安倍宏行氏
フジテレビジョン
安倍宏行氏

 フジテレビジョンの安倍氏は、大学の広報は、企業のそれと比べ対外的な情報発信力が脆弱で、待ちの姿勢が見られると指摘。メディアに対して積極的に働きかけるとともに、マスコミからの取材対応を迅速にすることが、メディアにとりあげられるための第一歩とアドバイス。速報性が求められ、時間に追われるテレビ局は、対応が迅速で積極的に広報をしている大学に取材に行きがちになるので、この点を踏まえた活動が重要と述べられました。また、リスク(不祥事)は不可避なもので、管理すべきものでなく「対応」すべきものと説明。リスク対応の心がけでは、「気遣い・謝罪、すぐに行動し被害の拡大を防ぐ、今後の見通しを示す、の三つを忘れないこと」と述べ、講演を締めくくりました。

エフシージー総合研究所 小林静雄
エフシージー総合研究所
小林静雄

 エフシージー総合研究所の小林は、記者に読まれるプレスリリースの書き方のコツを披露。実際の企業によるプレスリリースを題材にして、よい文面とは何かを解説。リリースをつくるうえで大切なことは、何を伝えるのか目的をはっきりさせること。その上で、プレスリリースで伝える内容が、報道側の関心を持つものなのかどうかを事前に判断することが必要と述べました。インパクトのある見出しをつけ、「誰が」「何を」「どこで」「いつ」「どうして」「どのように」の6つの最重要事項を入れて、記者を「へえ〜」と思わせれば、取材を受ける確立は高くなるとも説明しました。また、記者とはマメにコンタクトを取ることも新聞への掲載率を上げることにつながると述べ、日頃の記者との関係作りの重要さを強調して、講演を終えました。

 模擬記者会見のトレーニングでは、6チームに分かれた参加者が、各チームに割り当てられた不祥事のシナリオに基づき、現役記者との質疑応答に臨みました。記者からの鋭い質問に立ち往生してしまうチームなどもありましたが、参加者からは「臨場感のあるトレーニングで、とても勉強になった」との感想を多くいただきました。講評で、記者役を務めた講師からは、「会見に当たっては、まず、なんのために開くのかといった目的意識を持つことが重要」とアドバイスがありました。

模擬記者会見でお詫びする参加者
模擬記者会見でお詫びする参加者
模擬記者会見で質問する3人の記者
模擬記者会見で質問する3人の記者

エフシージー総合研究所では、会員制の勉強会「フジサンケイ大学広報フォーラム」を主宰。有識者を招き、広報力のアップや大学関係者間の意見交換を図る会を定期的に開いています。また、どなたでもご参加いただける、プレスリリース作成講座や新任広報担当者のための公開講座も随時開催しております。

——以下、参考用に今回のセミナーの御案内を掲載しています——

 産経新聞、フジテレビなどのフジサンケイグループの一員であるエフシージー総合研究所では、大学関係者向け広報セミナーを開催いたします。今年で8年目を迎えた今年のセミナーのテーマは、「選ばれる大学へ 広報のコツ教えます」です。

 大学はすでに、「学生を選ぶ」から「学生から選ばれる」大学時代に突入しています。教育の質の向上を図るとともに、学生、受験生とその親、高校教師や社会からの認知度を高めるための広報活動の充実も欠かせません。今回は、大学が行うべき広報の基本と不祥事によるダメージを最小限にとどめるための記者対応について学んでいただきます。

 大学・メディアの各分野から、講師をお招きしています。2日間にわたる講演と現役記者による模擬記者会見のトレーニングなどを通じ、学長や理事を含め大学の広報担当者が知っておかなければならないメディアの思考や行動と、その対応法を学んでいただきます。この機会にぜひご参加くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

テーマ 広報セミナー
「選ばれる大学へ 広報のコツ教えます」
日 時 2011年5月9日(月)11:00〜18:30、5月10日(火)10:00〜17:30
会 場 日本記者クラブ  9階宴会場(月)・10階AB-ホール(火) map
千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル9階

Tel.03-3503-2721(代表)
参加費 一般=48,000円
フジサンケイ広報フォーラム会員=43,000円
(各税込み)

プログラム 1日目(5/9)

11:00〜12:00 【基調講演】
「大学へのメッセージ」—文部科学省が推進する教育改革の方向性
【講 師】
文部科学省 広報室長(文部科学広報官) 杉浦久弘 氏
12:00〜13:00 昼 食(お弁当を用意しております)
13:00〜14:30 【基調講演】
「大学改革のポイントとは何か」
【講 師】
学校法人立教学院 総務部主幹橋場文昭 氏
14:30〜14:45 休憩(15分)
14:45〜17:15 【パネルディスカッション】
他校との差別化のための広報活動とは?

共愛学園前橋国際大学 大学運営センターセンター長 岩田雅明 氏
東京農業大学 広報部部長 廣谷淳一 氏
明治大学 経営企画部広報課長 黒田仁一 氏
山形大学 総務部広報室長 森岡宏全 氏
エフシージー総合研究所 広報アドバイザー 山本ヒロ子

17:30〜18:30 懇親を兼ねた名刺交換会

プログラム 2日目(5/10)

10:00〜11:00 「記者が飛びつくプレスリリースの書き方」
【講 師】
エフシージー総合研究所常務取締役(元産経新聞編集局次長兼政治部長) 小林静雄
11:00〜12:00 テレビ記者が語る「取材されるための大学の広報体制のあり方」
【講 師】
フジテレビジョン 解説委員 安倍宏行 氏
12:00〜12:45 昼 食(お弁当を用意しております)
12:45〜13:45 模擬記者会見のプレスリリースと想定問答の作成
課題の不祥事案について、参加者がグループに分かれて検討します。
13:45〜14:00 休憩/コーヒー・ブレイク(15分)
14:00〜17:30 模擬記者会見と講評
【講 師(記者役)】

産経新聞 編集局編集委員兼論説委員 別府 育郎 氏

産経新聞社 編集局次長兼「SANKEI EXPRESS」編集長 鈴木 裕一 氏

産経新聞 編集局社会部長 近藤 豊和 氏

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広報セミナーとは

当研究所では、広報活動に関するさまざまなセミナーを開催しています。セミナーのテーマは、危機管理からニュースリリースづくりなど、幅広く展開。主なものに「事件と広報」「製品回収事件と広報」「インターネットのリスク管理」「新任広報マン夏期講座」「何がニュースになるか」「戦力としての広報ウーマン」「読まれる社内報づくり講座」などがあります。
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