情報調査部

フジサンケイ広報フォーラム

広報セミナー(開催レポート)

ネット上の姿なき声にどう対応すべきか

日 時: 2015年3月23日(月)15:00〜17:00
会 場: 日本記者クラブ・宴会場
講 師: 博報堂DYメディアパートナーズ 森永真弓氏

フジサンケイ広報フォーラム3月の月例会は、博報堂DYメディアパートナーズの森永真弓氏を講師にお招きし、ネット上に充満する誹謗・中傷や真偽不明のクレームなどの現状の説明とともにその対処法のヒントについてアドバイスいただきました。顧客対応や製品へのクレームがネット上で拡散し、突然炎上するという事案などについて、参加者から様々な質問も寄せられました。

講演要旨


博報堂DYメディアパートナーズ 森永真弓氏博報堂DYメディアパートナーズ 森永真弓氏

ソーシャルメディアというと、ツィッターやフェイスブックを思い浮かべる人もいますが、楽天とかアマゾンなどのECサイトも、商品の評価とか口コミの部分だけを取るとソーシャルともいえます。どんなプラットフォームがソーシャルメディアに該当するかは、明確な区分けはできません。企業などにとっては、生活者と直接つながるツールと考えるべきでしょう。

いま、企業や団体にとって、ネット上での評判やコメントなどをウォッチすることは、常識になりつつあります。ここで、大事なのは、そのコメントなり批判なりが、重大なものか些末な問題なのかの判断を現場任せにしないことです。何人かのチームで、社としての重大クレーム等の判断基準を設けて、情報が迅速に上層マネジメントに上がる仕組みを作る必要があるのです。ここでの対応の速さや巧拙が、小火で収まるか大炎上につながるかの分かれ道になるのです。

ソーシャルの世界は、これまでの新聞・雑誌のように事前に火消しができません。なんでも出てしまうので、上書きして、その前の悪い印象を払しょくするしかないのです。米国の世界的な宅配会社の配達員が、配達をさぼって、車の中で昼寝をしている写真がネット上でばらまかれたことがあります。会社に批判が集中しましたが、その会社は社員教育に使うためと公言して、その写真を買い取ることを申し出て、批判を封じました。社員はけしからんが、会社はまっとうであると消費者に理解されたのです。

誤解を恐れずに言うと、広報や広告担当者はソーシャル担当者に向いていません。短期的に顧客を獲得しようとする狩猟民族的な性格を持っているからです。ソーシャル担当には、農耕民族的に、地道に一つのことをあきらめずにコツコツやるタイプが向いています。うまい言葉の使い方や笑いのセンスも必要で、川柳が好きだったり、演劇とかシナリオライターの経験があったりするといいかもしれません。そして何よりも、自社のことを何でも知っていて、社内に顔の広いプロパーのスタッフと社内的に評価の高い人材を組み合わせるなどして担当に据えることが重要だと思います。

ソーシャルメディアを有効に使うために、心がけておくポイントがあります。それは、①善であること。真面目で真摯、嘘をつかない。正直に話すこと。②揺るがない意思。組織として、譲れないポイントを決めておくこと。③広範囲で冷静な聞く耳をもつこと。④判断のスピートアップと柔軟性をもって対応すること。⑤驚きを創出すること。⑥あきらめずに続けること。ソーシャルメディアは、今日のお客さんを作るわけではありません。あしたのお客を作ることだと考え、とにかく、長く続けることが大事です。

テーマ/講師
  • ネット上の姿なき声にどう対応すべきか
  • 博報堂DYメディアパートナーズ 森永真弓氏
日 時 2015年3月23日(月)
15:00〜17:00(講演)
会 場 日本記者クラブ 宴会場 map
(千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル9F)
Tel.03−3503−2721

月例会とは

会員制情報サービス組織「フジサンケイ広報フォーラム」が毎月開催する「勉強会」です。広報担当者にすぐに役立つ情報提供を目的にしたものです。勉強会のテーマは、事件・事故、特殊ジャーナリズム、内部告発などへの対応といった危機管理やIRなど。時には企業見学会なども実施します。
月例会には、会員各社から何名でもご参加いただけます。また、テーマによっては関連部門(宣伝部や法務部など)の方のご参加も可能です。
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