情報調査部

フジサンケイ広報フォーラム

広報セミナー(開催レポート)

経済取材—東と西の違い

日 時: 2014年8月26日(火)15:00〜17:00/17:00〜18:00(懇親会)
会 場: 日本記者クラブ・Aホール
講 師: 産経新聞編集局経済本部経済部長 島田 耕 氏

フジサンケイ広報フォーラム8月の月例会は、産経新聞東京本社編集局経済部長の島田耕氏(写真)を講師にお招きしました。島田経済部長は、大阪本社経済部を中心に取材活動に当たって来られました。大阪での体験を踏まえ、東西のマスコミ取材の違いなどをお話しいただきました。当日は、8月恒例の懇親会も開催し、島田経済部長に企業取材のこぼれ話もいただきました。

講演要旨


産経新聞編集局経済本部経済部長 島田耕氏 産経新聞編集局経済本部経済部長 島田耕氏

産経では、東西の記者を定期的に異動させています。大阪と東京で取材や会見で大きな違いはないのですが、大阪籍の記者が転勤先の東京から戻ってくると、必ず「東京でもう少しやりたかった」といいます。これは、東京では業界横断的な取材ができ、政府機関にもアプローチできるので、経済を面でとらえられる記事が書けるからだと思います。

関西のメディアは、ローカルではあるのだが、ある面では全国区という、特異な立ち位置にあります。記者も、ローカルではなく、全国区になるようなニュースを発信したいと考えています。昨年の阪急阪神ホテルズの食材偽装事件のニュースは、関西から全国に流れました。関西マスコミが徹底取材を行ったからです。食材偽装は、もともと東京のプリンスホテルなどが最初だったのですが、共同通信が30行の記事でとどめたほどで、注目も浴びませんでした。阪急阪神ホテルズの広報担当者も、なぜ、あそこまで叩かれなくてはならないのかと、感じているかもしれません。

産経の経済部の陣容は、紙面の掲載内容を差配しているデスクが、東京が8人、大阪は6人で、記者の総数は、東京が約45人、大阪が十数人です。東京は大阪のおよそ倍の人数ですが、フジサンケイビジネスアイやMSN産経の記事も書かなくてはならず、業務量も多く、締め切りにも追われているので、記者が足りないと感じることもあるほどです。

産経新聞東京本社版は、東北方面に出す12版、北関東方面の13版、神奈川など首都圏向けの14版、東京23区に配られる15版があり、最終版である15版の締め切りは、午前1時半すぎです。その後、全国紙5紙の交換が、深夜3時に大阪で行われています。大阪の当番デスク、編集長が各紙をチェックし、東京の編集局に知らせる仕組みです。他紙に抜かれた記者は、早朝から取材に走ることになります。

記者のもとには、経済ニュースだけでも毎日200-300くらいが届いています。このうち紙面に反映されるのはせいぜい20-30ぐらいです。各紙ともにマクロ経済全体の記事を掲載する傾向にあり、企業単体のニュースは載りづらくなっています。基幹産業である自動車の新車発表でも企業の宣伝ではないかという声も上がっているほどです。

いま、若者の新聞離れが進んでいます。一方で、新聞業界は各紙の論調が明確に分かれ、それぞれが独自のニュースを掲載する傾向にあります。これを好機と捉え、読者が興味を持つ経済面づくりを行っていきたいと考えています。

テーマ/講師
  • 「経済ニュース取材−東・西の違い」
  • 産経新聞編集局経済本部経済部長 島田耕氏
日 時 2014年8月26日(火)15:00〜17:00(講演)/17:00〜18:00(懇親会)
会 場 日本記者クラブ Aホール map
(千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル10F)
Tel.03−3503−2721

月例会とは

会員制情報サービス組織「フジサンケイ広報フォーラム」が毎月開催する「勉強会」です。広報担当者にすぐに役立つ情報提供を目的にしたものです。勉強会のテーマは、事件・事故、特殊ジャーナリズム、内部告発などへの対応といった危機管理やIRなど。時には企業見学会なども実施します。
月例会には、会員各社から何名でもご参加いただけます。また、テーマによっては関連部門(宣伝部や法務部など)の方のご参加も可能です。
「フジサンケイ広報フォーラム」についての説明はこちら