情報調査部

フジサンケイ広報フォーラム

広報セミナー(開催レポート)

通信社の取材体制と企業不祥事

事件記者が見た企業広報の良し悪し
日 時: 2014年4月16日(水)15:00〜17:00
会 場: 日本記者クラブ 9F−宴会場
講 師: 西松建設株式会社 コンプライアンス委員会委員長 江畑 忠彦 氏

フジサンケイ広報フォーラム4月の月例会は、元共同通信編集局長で、西松建設コンプライアンス委員会の委員長を務める江畑忠彦氏を講師にお招きし、通信社の取材体制や昨今の企業不祥事について分析していただきました。なお、本講演での発言は、江畑氏個人のものであり、西松建設を代表するものではありません。

講演要旨


西松建設株式会社 コンプライアンス委員会委員長 江畑忠彦氏 西松建設株式会社 コンプライアンス委員会委員長 江畑忠彦氏

共同通信社に入社以来、きつい・汚い・危険の3K職場の社会部記者として、ロッキード、リクルート、阪神大震災など大きな事件・事故を追いかけてきました。その中で、なぜ不祥事が起きるのかを考え続けてきました。本日は、通信社の仕組みや昨今の企業不祥事について分析したいと思います。

通信社の使命は、正確な情報を速やかに多くの人たちに伝えることです。新聞、ラジオ、テレビなどあらゆるメディアに素早く情報を伝えたいときは、通信社を利用すべきでしょう。特に共同通信の加盟社は、全国紙のほか、ブロック紙、県紙などで構成され、全国紙の弱い地域でも情報がくまなく伝わる仕組みができています。また、ある一社に特ダネを握られた場合に、その情報をフェアに各社に伝えたいときも、通信社に知らせることで、それが可能になります。

企業不祥事が後を絶ちません。私の古巣の共同通信社でも、昨年、前人事部長が就活の女子学生に破廉恥な行為をしたと報じられました。問題は、そうした事実を経営幹部の保身や社内の論理で隠ぺいしたことです。これは、どこの会社でも起こりうることだと思います。

JR北海道の度重なる事故も、結局のところ経営トップや社内風土の問題だといえます。同社の場合は、さらに隠然たる力をもつ組合が、経営刷新を困難にしており、国も一体になって改革を進める必要があります。

昨年のみずほ銀行の反社勢力への融資事案では、問題を2年以上放置していた上、誤った事実の公表を繰り返してしまいました。こうなると、信頼は全くなくなります。ある雑誌が、広報対応のワースト企業にみずほ銀行を挙げていますが、無理からぬことです。

しかし、企業広報の良し悪しは、経営トップ次第です。広報に情報を入れずに丸腰でマスコミ対応しろというのは無理な話です。また、3.11の福島原発事故発生時に、東京電力では会長・社長両トップが不在という平時からの危機感のなさが露呈してしまいました。普段から外部目線を持った広報がいれば、避けることができたでしょう。

最後に、不祥事での重要ポイントについて触れておきます。会見に当たっては、発表責任者がだれで、事実関係の確認、真相と原因、再発防止策を明確にしたうえで臨むべきです。また、平時では、緊急時マニュアルの作成や連絡先リストをあらかじめ作っておくことが、緊急時に役立つでしょう。

——以下、参考用に今回の月例会の御案内を掲載しています——

平素は、エフシージー総合研究所の活動に格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。厚くお礼申し上げます。

さて、「フジサンケイ広報フォーラム」の4月・月例会は、元共同通信編集局長で、現在は西松建設(株)コンプライアンス委員会委員長を務める江畑忠彦氏を講師にお招きし、「通信社の取材体制と企業不祥事」と題して、通信社のニュース配信の方法や昨今の企業不祥事についてお話しいただきます。

江畑氏は、共同通信時代に警視庁キャップ、社会部長などを歴任、グリコ・森永脅迫事件、リクルート事件など、数多くの企業事件の取材にも携わってこられました。これまでの企業取材経験から、現在は企業のコンプライアンス体制構築の第一線に立たれております。

関係部署にもお声をかけていただき、ご参加くださいますようご案内申し上げます。

テーマ/講師
  • 「通信社の取材体制と企業不祥事」
  • 西松建設株式会社 コンプライアンス委員会委員長 江畑忠彦氏
日 時 2014年4月16日(水)15:00〜17:00
会 場 日本記者クラブ 宴会場 map
(千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル9F)
Tel.03−3503−2721

月例会とは

会員制情報サービス組織「フジサンケイ広報フォーラム」が毎月開催する「勉強会」です。広報担当者にすぐに役立つ情報提供を目的にしたものです。勉強会のテーマは、事件・事故、特殊ジャーナリズム、内部告発などへの対応といった危機管理やIRなど。時には企業見学会なども実施します。
月例会には、会員各社から何名でもご参加いただけます。また、テーマによっては関連部門(宣伝部や法務部など)の方のご参加も可能です。
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