情報調査部

フジサンケイ広報フォーラム

広報セミナー(開催レポート)

怪文書と総会屋、今昔

企業スキャンダルの変遷史
日 時: 2013年5月17日(金)15:00〜17:00
会 場: 日本記者クラブ 9F−宴会場
講 師: ジャーナリスト 六角弘 氏

フジサンケイ広報フォーラム5月の月例会は元『週刊文春』記者でジャーナリストの六角弘(ろっかく・ひろし)氏を講師に迎え、「内部告発の傾向と対策」と題して、怪文書や総会屋グループ、さらには情報誌の今昔についてお話いただきました。

講演要旨

六角弘氏 六角弘氏

私は、夕刊紙の記者を経て、週刊文春の記者として「金とオンナ」のからむスキャンダラスな事件を主に追いかけてきました。夕刊紙時代から編集部には、さまざまな情報が入りました。その中には、いわゆる怪文書と呼ばれる真偽不明の情報も多数寄せられました。怪文書のほとんどは、為にするものであって、記事にもならないものです。ただ、文章はとても巧みで、読み物として秀逸なものもたくさんありました。私は、そうした怪文書に魅せられて、そうした文書を収集し、今から20年ほど前に一般の人々が閲覧できる「六角文庫」を開設したほどです。怪文書は、総会屋や情報誌とは切っても切れない仲でした。日本最大の総会屋グループであった『論談同友会』では、ホームページを開設し、そこで怪文書を掲載していました。しかし、2009年ごろからこうした怪文書がめっきり減ってきました。インターネットや内部通報制度の普及が大きな理由かもしれませんが、もうひとつは総会屋の衰退に原因があるのではないかと思います。商法改正や暴対法によって総会屋やいわゆる会社ゴロが少なくなり、最盛期には、4500ほどあった情報誌・機関誌も、10年前には100誌程度に減ってしまいました。

最近では、怪文書ではなく内部告発という形で、週刊誌などの編集部に情報が届きます。週刊誌は、毎号、政治ネタ1本、経済ネタ1本、スキャンダルネタ、芸能ネタ、さらに地方での話題などで構成されています。内部告発の投書は、売り上げを左右するほどのネタ元ですから、大変重要です。それと、ミニコミ誌で取り上げられている情報は、大手のマスコミ関係者が読んでいて、それを元に取材をするケースもあります。週刊誌は冬の時代を迎えているといわれて久しいですが、その影響力はとても大きいです。新聞広告で、雑誌を買わない人にもスキャンダルの事実が広がるからです。さらに、老舗の「週刊文春」や「週刊新潮」は病院や銀行などにも置かれていますので、実際の発行部数よりも情報の伝播力が高いのです。

自社にとって都合の悪い事実が出た場合、記事自体をとめることはできません。その昔は、スポンサーとして圧力をかけるということもありましたが、いま企業がそんなことをすれば逆効果です。ただ話し合いはできますので、見出しからは社名を削ってもらうというのも手かもしれません。

——以下、参考用に今回の月例会の御案内を掲載しています——

「フジサンケイ広報フォーラム」の5月の月例会は、元週刊文春記者で、企業犯罪を中心に取材活動を展開しているジャーナリストの六角弘氏を講師に招き、「内部告発の傾向と対策」をテーマにお話をいただきます。

経営陣による不正、団体トップのスキャンダル、セクハラ、パワハラなど、内部告発によって発覚した不祥事や不都合な事案は、枚挙にいとまがありません。インターネットの掲示板を通じた告発や警告の一方で、怪文書や密告電話という従来型の手段も多用されています。

六角氏には、実際に配布された怪文書を紹介してもらうとともに、内部告発を受けた場合の対処法などについてお話いただきます。

株主総会を控えたこの時期、ぜひともスケジュール調整のうえ、関係部署にもお声をかけていただき、参加くださいますようご案内申し上げます。

テーマ/講師
  • 『内部告発の傾向と対策』
  • 六角弘氏 ジャーナリスト
日 時 2013年5月17日(金)15:00〜17:00
会 場 日本記者クラブ 宴会場 map
(千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル9F)
Tel.03−3503−2721

月例会とは

会員制情報サービス組織「フジサンケイ広報フォーラム」が毎月開催する「勉強会」です。広報担当者にすぐに役立つ情報提供を目的にしたものです。勉強会のテーマは、事件・事故、特殊ジャーナリズム、内部告発などへの対応といった危機管理やIRなど。時には企業見学会なども実施します。
月例会には、会員各社から何名でもご参加いただけます。また、テーマによっては関連部門(宣伝部や法務部など)の方のご参加も可能です。
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