情報調査部

フジサンケイ広報フォーラム

広報セミナー(開催レポート)

経済広報センター「企業広報賞」受賞者講演

帝人、タニタに見る広報戦略
日 時: 2012年9月19日(水) 15:00〜17:00
会 場: 日本記者クラブ 宴会場
講 師: 帝人㈱ 広報室長 宇佐美吉人 氏
㈱タニタ 広報室長 猪野正浩 氏

フジサンケイ広報フォーラム9月の月例会は、経済広報センター主催の「第28回企業広報賞」で企業広報功労・奨励賞を受賞された帝人広報室長の宇佐美吉人氏とタニタ広報室長の猪野正浩氏のお二人を講師に迎え、両社の広報・ブランディング戦略についてお話いただきました。

講演要旨

『帝人グループにおける広報戦略』 帝人広報室長 宇佐美吉人氏
『帝人グループにおける広報戦略』 帝人 広報室長 宇佐美吉人氏『帝人グループにおける広報戦略』 帝人 広報室長 宇佐美吉人氏

当社は、繊維会社として1918(大正7)年に創業し、早くから広報活動に力を入れてきました。その後、広報活動が縮小した時代もありましたが、1990年代に入ると、広報が経営に近い組織となり、2003年にテイジンブランドの確立を打ち出すとともに、「コーポーレートブランド価値の向上」を目指す組織へと進化しました。

そのために広報が担うべき機能を整理すると、①社会的責任を果たす=情報開示、②前向きに情報提供する=情報発信、③ブランド価値低下を防ぐ=リスク対応−となります。特に情報発信については、独自のPDCAサイクルを回し、制約のないものは積極的に発信しており、BtoBメーカーとしては破格の情報発信量となっています。そして、広報機能を発揮する前提となるのが、トップマネジメントの信認と、グループ内の理解と協力です。そのため、広報の成果をグループ内にアピールすることも重要であり、得られた協力がさらに効果的な広報活動につながるよう努めています。

まだ緒に就いたばかりではありますが、インターナルブランディングにも取り組んでおり、社員一人一人がテイジンブランドを形成するという意識の浸透に向けて地道な活動を推進しています。

今回栄えある賞をいただきましたが、今後に向けてまだまだ課題は多く、一層の努力が必要と感じています。

『社員食堂がもたらしたブランディング』 タニタ広報室長 猪野正浩氏
『社員食堂がもたらしたブランディング』 タニタ 広報室長 猪野正浩氏『社員食堂がもたらしたブランディング』 タニタ 広報室長 猪野正浩氏

太らないタニタ食堂のレシピですっかり有名になりましたが、もうすぐ70年を迎える弊社は、長年にわたりハカリメーカーとして活動してきました。世界初の家庭用体脂肪計や日本初の左右部位別体組成計など「健康をはかる」ユニークな商品を開発してきました。ここ2—3年、タニタ食堂のおかげで、世間一般から注目を浴び、今年は「企業広報功労・奨励賞」もいただきました。しかし今から6年程前に私が入社した頃は、優れたものづくりが第一義で、広報・宣伝などは二の次と考える風潮が社内にありました。広報体勢も貧弱でした。すばらしい商品を作っても、受身の広報に終始しているので、一般消費者への訴求が滞っていたのです。実際、プレスリリースも年10件程度で、主要メディアの担当記者とのコンタクトすらしていない状況でした。そこで、メディアとのリレーションや情報発信力を強化し、計画的な広報を行うことにしたのです。トップともぶつかりながら、一つひとつの課題をつぶしていくことで、社内の広報に対する認識を変えることに成功しました。これからのタニタの広報活動は、新たなマーケットを作っていくということも視野に入れていきます。広報活動を通じて新たなビジネスパートナーを見出し、新事業の展開なども進めたいと考えています。

——以下、参考用に今回の月例会の御案内を掲載しています——

フジサンケイ広報フォーラム9月・月例会は、経済広報センター主催の「第28回企業広報賞」で企業広報功労・奨励賞を受賞された帝人㈱広報室長の宇佐美吉人氏と㈱タニタ広報室長の猪野正浩氏のお二人を講師に迎えて開催します。

宇佐美氏は、1998年から14年間にわたって広報業務に携わり、2008年からは広報部長として帝人グループのコミュニケーション活動を牽引してきました。BtoB企業として緻密な広報を展開し、グループ全体での情報発信力の強化によって、コーポレートブランド価値の向上に貢献しています。

猪野氏は、2010年に発行したレシピ本「体脂肪計タニタの社員食堂」のヒット以降、「丸の内タニタ食堂」の開店や特製ランチボックスの販売など、広報が主体となった継続的な話題づくりと情報の発信・拡散は社会現象を巻き起こしました。社員食堂を契機に、戦略的な広報活動によって情報発信を強化し、タニタブランドを浸透させました。

今回は、企業広報の発展に貢献したお二人が体験してきた広報活動を通じて、苦労話や成功の秘訣などをご披露いただきます。

関係部門の方にも声をかけていただき、ご参加くださいますよう、ご案内申し上げます。

テーマ 経済広報センター主催「企業広報賞」
企業広報功労・奨励賞受賞者を迎えて
講 師 帝人㈱ 広報室長 宇佐美吉人 氏
㈱タニタ 広報室長 猪野正浩 氏
日 時 2012年9月19日(水) 15:00〜17:00
会 場 日本記者クラブ 宴会場 map
千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル9階

Tel.03-3503-2721(代表)

月例会とは

会員制情報サービス組織「フジサンケイ広報フォーラム」が毎月開催する「勉強会」です。広報担当者にすぐに役立つ情報提供を目的にしたものです。勉強会のテーマは、事件・事故、特殊ジャーナリズム、内部告発などへの対応といった危機管理やIRなど。時には企業見学会なども実施します。
月例会には、会員各社から何名でもご参加いただけます。また、テーマによっては関連部門(宣伝部や法務部など)の方のご参加も可能です。
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