情報調査部

フジサンケイ広報フォーラム

広報セミナー(開催レポート)

経済事件の裏側と暴力団の新たな手口

日 時: 2012年5月18日(金) 15:00〜17:00
会 場: 日本記者クラブ 宴会場
講 師: 東京都行政書士会暴力団等排除対策委員会顧問 古賀一馬 氏
産経新聞社会部警視庁記者クラブ 大泉晋之助 氏

フジサンケイ広報フォーラム5月の月例会は、産経新聞社会部警視庁クラブの大泉晋之助氏と元警視庁刑事部捜査第四課捜査官で、現在、東京都行政書士会暴力団等排除対策委員会の顧問を務められている古賀一馬氏を講師に迎え、「最近の企業犯罪と反社勢力の動向」をテーマに開催しました。

講演要旨

「経済事件の裏側に潜むもの捜査当局の狙いとは」 大泉晋之助氏
「経済事件の裏側に潜むもの捜査当局の狙いとは」	大泉晋之助氏「経済事件の裏側に潜むもの捜査当局の狙いとは」大泉晋之助氏

「経済事件の裏側に潜むもの 捜査当局の狙いとは」 大泉晋之助氏 私は、警視庁記者クラブの中で2・4担当といわれています。2は、詐欺や背任・横領といった知能犯関連を担当する警視庁刑事部捜査2課の意で、4は暴力団関係者の捜査を主に行っている捜査4課(現在は組織犯罪対策部3課・4課)を意味します。近年、一般の企業自らが犯罪の主役になるケースが目立ちます。最近の例では、日本を代表する光学機器メーカーのオリンパスによる粉飾決算事件が挙げられるでしょう。日本の経済界にも衝撃を与えました。バブル時代に行った投資の失敗のつけを、長年にわたって隠し続けていたというものです。この会社はバブル時代に投資の指南役となった証券会社のスタッフに、損失を隠すためのスキーム作り、いわゆる「飛ばし」を依頼したのです。

厳しい経済環境の中で、どの企業も資金調達に躍起になっていると思います。特に中堅以下の企業では、グレーな筋からの資金提供を受け、会社を食い物にされ、つぶされるという結末を迎えるケースもあります。ごく普通の企業が、暴力団による新たな資金獲得やマネーロンダリングの舞台装置としてターゲットになるのです。昨年、警視庁が摘発した「井上工業事件」では、会社の存続のために企業自らが犯罪に手を染めてしまったばかりか、闇の勢力に会社を食い物にされてしまった典型例です。捜査当局では、企業を舞台に暗躍するグレーな人物やグループの洗い出しに力を入れています。産経新聞では、そうした新たな犯罪やグループの動きについて、わかり易い解説で、社会への警鐘を鳴らしたいと考えております。

「反社会的勢力の実態と具体的な対応策」 古賀一馬氏
「反社会的勢力の実態と具体的な対応策」	古賀一馬氏「反社会的勢力の実態と具体的な対応策」 古賀一馬氏

一般の人は、暴力団とは関わらない生活をしていて、その実態について知る必要もありませんでした。ところが、全国の自治体で、暴力団の影響力を排除することを目的とした「暴力団排除条例」が施行されると、状況が一変しました。経済上の取引から暴力団を排除するために、一般の人にもさまざまな努力義務が課せられるようになったからです。一方で、暴力団による企業等への実力行使がいっそう先鋭化したようです。暴力団との関係を断ち切った企業に拳銃が撃ち込まれるなど、文字通り暴力に訴えることが増えてきました。今後もこうした動きが全国に広がる可能性がありますので、警察等との連携をいっそう強化する必要があると思います。

今年3月末、暴力団員の数は全国で7万200人、都内で1万4145人と把握されています。暴力団の組織は、ピラミッド型のねずみ講のようなもので、下から上に資金を上納する形で運営されています。近年は、不動産取引、株取引、公共事業など一般の経済システムに入り込んでいますので、取引先のチェックなども重要になっています。次に総会屋についてですが、昨年、都内で株主総会を開催した主要企業は1736社で、そのうち79社の総会にのべで116人の総会屋が出席しました。前年に比べ総会屋の33人増えました。現在総会屋は5つのグループに集約され、大手企業の総会にも出席し、不規則発言をするなどの活発な活動をしています。総会屋、暴力団など反社会的勢力への対処方法は、担当者だけでかかえこまず、会社全体で対応する体制を作っておくことが重要です。

——以下、参考用に今回の月例会の御案内を掲載しています——

フジサンケイ広報フォーラム5月・月例会は、株主総会シーズンを前に、「最近の企業犯罪と反射勢力の動向」をテーマに開催いたします。講師は、元警視庁刑事部捜査第四課捜査官の古賀一馬氏と、産経新聞社会部警視庁記者クラブの大泉晋之助氏です。

2011年の「警察白書」によると、暴力団は窃盗や詐欺といった伝統的な資金獲得活動に加え、建設業、金融業、産業廃棄物処理業等や証券取引といった各種の事業活動へ進出して、一般社会での資金獲得活動を活発化させいています。

講師の古賀氏は21年間刑事として暴力団犯罪捜査に従事し、警視総監賞、刑事部長賞などを150回以上受賞した犯罪捜査のエキスパートとして活躍されました。現在は、東京都行政書士暴力団等排除対策委員会の顧問を勤められています。暴力団排除条例のポイントなども解説いただきます。産経新聞の大泉晋之助氏は、警視庁記者クラブで、捜査2課、組織犯罪対策3課、組織犯罪対策4課を担当されています。最近の経済事件の裏側についてお話いただきます。

関連部門にも声をおかけいただき、ご参加くださいますようご案内申し上げます。

テーマ 最近の企業犯罪と反社勢力の動向
最近の経済事件の裏側
講 師 東京都行政書士会暴力団等排除対策委員会顧問 古賀一馬 氏
産経新聞社会部警視庁記者クラブ 大泉晋之助 氏
日 時 2012年5月18日(金) 15:00〜17:00
会 場 日本記者クラブ 宴会場 map
千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル9階

Tel.03-3503-2721(代表)

月例会とは

会員制情報サービス組織「フジサンケイ広報フォーラム」が毎月開催する「勉強会」です。広報担当者にすぐに役立つ情報提供を目的にしたものです。勉強会のテーマは、事件・事故、特殊ジャーナリズム、内部告発などへの対応といった危機管理やIRなど。時には企業見学会なども実施します。
月例会には、会員各社から何名でもご参加いただけます。また、テーマによっては関連部門(宣伝部や法務部など)の方のご参加も可能です。
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