フジテレビ商品研究所

商品研究レポート

詰め替えパックに残る量

詰め替えパックに残る量

 シャンプーや衣類用・住宅用洗剤などには様々な詰め替え用があります。この容器のほとんどは、環境を考えたごみの量を減らすためのパックタイプのものです。詰め替えの際に、「最後の一滴まで!」と念入りに絞ったり、「もったいない!」と切り開いて完全に取りきるという人もいるようです。実際に絞りきった後、どれくらいの量が容器に残ってしまうのか、中身の種類別にそそぎ口の形状の異なるもので調べてみました。



試験試料

 調べたのは、毛髪用コンディショナー、衣類用液体洗剤、住宅用洗剤の粘度の違う3アイテムで、それぞれそそぎ口のタイプが違う3種類を選んだ計9点です。

表1:試験品一覧

試験方法

 テスト方法は、普通に詰め替え作業を行うようにそそぎ口から中身を出して、残らないようによく容器を絞りました(写真1)。この作業では、絞り方で差がでないよう研究員1名が9品全てを担当しました。

写真1:絞り出し作業

 開封前の重量、絞った後の重量、その後、容器を切り開いてキレイに洗った後の重量を測って、残存量とそのロス分のコストを算出しました。
 また、中身の粘度を粘度計(B型 / ㈱東京計器製)(写真2)で測定しました。粘度の数値は高いほどドロドロして、低いほどシャバシャバしています。

写真2:粘度計

写真3:中身の様子

表2:粘度測定結果

表3:結果一覧

 粘度が非常に高いコンディショナーでは、③がもっとも残ってしまいました。そそぎ口に取り付けられているネジキャップの管内部に残った分が取りきれなかったためです。この部分は硬質のプラスチックでできているため、潰すことはできません。コストにすると約15円のロスになりました。①と②で比べると、粘度に8,700cPという大きな差があるにもかかわらず、残存率にはそれほどの違いはありませんでした。②は調べたコンディショナーの中では最も粘度が低いのですが、そそぎ口に封入されているストローの中に液が残り、これが影響したと思われます。①のそそぎ口には3本の凸エンボスがあります。これがそそぎ口を閉じにくくさせ、高い粘度でも残さず絞りきれる工夫がされていると思われます。

写真4:そそぎ口をひらいた状態

 衣類用洗剤では粘度が低い順に⑤、⑥、④で、残る量も⑤が一番少ない結果となりました。④は粘度が高いにもかかわらず、そそぎ口の凸エンボスが細く1本しかないため、容器により多く残ってしまったと考えられます。⑤は凹凸のエンボスで立体的になっており、また、⑥は太く長い凸エンボスでそそぎ口が閉じにくくなるような工夫がしてありました。

写真5:そそぎ口のエンボスの大きさ

 住宅用洗剤は⑧の商品が最も多く残りました。3種のなかで最も高い粘度であり、そそぎ口に凸エンボス加工をして残さず出しきれるような対策をしているように見えますが、そそぎ口の大きさに着目してみると、一番小さいことが分かりました。そそぎ口が小さいため、多く残ってしまったと思われます。⑦のそそぎ口にはこれといった工夫は見受けられませんが、そそぎ口が大きいため容器に残りにくかったと思われます。⑨のそそぎ口はそこそこ大きく、さらに凹凸エンボスで閉じにくい構造が残りにくくしているようです。住居用洗剤のように中身が水のようにシャバシャバしているものは、単純にそそぎ口の大きさが大きいほど中に残りにくいと考えられます。

写真6:そそぎ口の大きさ

無駄なく移し替えられる詰め替えパック容器を選ぶポイント

 そそぎ口にストロー状のものなど余計なものが入っておらず、大きく長い凸エンボスがされ、そそぎ口が大きいものを選ぶと良いでしょう。また、中身の粘度が高いものほど、出し切りにくく、コストに大きく影響してしまうのでパック容器を選ぶときはそそぎ口の確認をしましょう。

(2014.06.27 生活科学研究室)

▲PageTop