フジテレビ商品研究所

商品研究レポート

メーカーによって乾電池の大きさには差がある

メーカーによって乾電池の大きさには差がある

「電池はメーカーによって多少短いものがある」ということをご存知ですか?

ある実験中、古い外国製の温度測定器を使用中に電圧が低下の警告表示が出たため、新品の電池を交換したのですが、封を開けた直後の電池を入れたのにもかかわらず警告表示ランプも点灯しなくなり、全く動作をしなくなってしまいました。

よく調べてみると測定器の電池ボックスの端子に電池の電極が触れていません。つまり、新品の電池は全長が短かったのです。別メーカーの電池を入れたところ測定器は正常に動きました。実験の途中にもかかわらず、なかなか原因がわからず非常に慌てたことが印象に残っています。

電池の長さを計ってみると、表のような結果で、どちらもJIS規格を満足している良品でした。測定器は単三電池を4本ずつ直列にして2列で計8本使うタイプです。電池の全長の差は1本当たり0.4mmですが、4本直列だったので新しい電池の方が一列当たり1.6mm短くなっていました。1本当たりの差は小さいのですが、直列に何本も並べて使う場合は、大きな差になってしまうわけです。

実測値とJIS規格
メーカー 実測値 JIS規格
A社 50.25mm 49.0〜50.5mm
B社 49.85mm
4本直列にした場合の違い

また、動かなくなった測定器の電極はイラストのように金属板が飛び出している構造で、多少バネで前後するのですが、ストロークがそれほど大きくなく、電池が短いと接触不良を起こす可能性がありました。

電池メーカーでは、カタログなどに電池の全長を表記する場合、規格の中で最大の寸法を表記することが多いようです。カタログ値だけをたよりに製品設計をしてしまうと、短めの電池で接触不良が起こる可能性が出てきます。

しかし、最近の電池を使う製品を見てみると、マイナス電極が写真の様にコイルバネになっているものがほとんどで、電池の全長が数ミリ短くなっても接触不良を起さないように考慮されています。特に日本製のものはほとんどバネ電極を使っているので、家庭で使う製品に関してはそれほど気にする必要はないでしょう。

マイナス電極がコイルバネになっている

ただ、外国製や昔の製品の中には、イラストのような電極が存在するので、「電池はメーカーによって多少短いものがある!」ということを覚えておけば、新品の電池を捨てなくて済むことができます。

(2004.03.02 商品研究室)

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