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イトーヨーカドー
オリジナル「光るランドセル」シリーズ

2021.03.08

最新記事夜間や雨の日でも子供の安全・安心守る

 3月は新年度を控え何かとあわただしい季節だが、4月からの新生活に胸を躍らせる人も多いのではないか。今回の「これは優れモノ」は子供が幼児から児童に切り替わる小学校入学に欠かせないアイテムを取材した。

KYY

ドライバーからも存在確認

 「子供たちの安全・安心をサポートする”光る”ランドセルにこだわりました」とイトーヨーカ堂ライフスタイル事業部子供ワールド部マーチャンダイザーの黒澤亮さん(44)。子供向け文具のほか、3年前からはランドセルの商品企画なども担当するようになった。
 自身も小学生の父親である黒澤さんは、授業参観や運動会などの機会を捕まえて、未就学前の子を持つ親や教員から、独自にランドセルに関するニーズを集めている。
 その中で、防犯ベルを携帯させたいという声を多く聞き、雨の日も風の日も6年間にわたり、子供と一心同体となるランドセルにも安全・安心な機能を持たせたいと考えた。そこで、2020年モデルから導入したのが、夕暮れ時の辺りが暗くなり始めてから光るランドセルだった。
 「共働き世帯が増えて、放課後も学童保育施設で過ごす子供のことを念頭に開発しました」と黒澤さん。夜間や雨の日でもドライバーから子供の存在を確認できる機能をランドセルに持たせた。
 ランドセルは、文明開化の明治期に兵士が使う布製の背嚢として欧州からはいってきたもの。この背嚢が当時創設間もない学習院の通学用カバンに転用され、現在の様な革製・箱形の原型ができあがった。
 日本だけのガラパゴス製品で、独特のフォルムに魅了されて、海外からの旅行客が、自身が使うバックとしてお土産で買って帰るほど。ちなみにランドセルの語源は、オランダ語の背嚢を意味するランセルがなまったものだそうだ。

「バーチャル店舗」を強化

 ランドセルの素材は、長らく牛革、豚皮などが中心だったが、昭和40年代以降は人工皮革が登場、天然皮革に比べ軽くて傷や雨にも強く、さまざまな色にしやすいということで、現在はほとんどのランドセルが人工皮革で作られている。
 ランドセル造りの工程は、素材となる皮革の裁断以外は、ほとんどすべて手作業で行われている。長く使うものだから丁寧な縫製が要求されるという。
 「一生に一度ということで、国内製のものを望まれるお客さまが多いです」(黒澤さん)。同社では、国内製造の有名メーカー3社と提携し、各社の強みを生かしたイトーヨーカドーオリジナルのランドセルを販売している。
 年の新1年生向けに提案する商品は、光る機能をほぼすべてのラインナップに採用したほか、デザイン性や軽量化、タブレット端末などの電子機器の収納ポケットも設けた。
 販売方法についても、コロナ禍の影響で顧客の来店が困難になることを想定して、「バーチャル店舗」と呼ばれるオンラインでの商品確認や販売も強化する。また、商品パンフレットにスマホをかざすことで、購入する児童が実際にランドセルを背負った画像を出すような仕組みを設ける。
 「6年間保証をつけて、修理などの受け付けも店舗とネットの両方で対応します」と黒澤さんは、安全・安心にこだわったランドセルであることを強調した。

interview イトーヨーカ堂
ライフスタイル事業部 子供ワールド部マーチャンダイザー
黒澤 亮 氏

実機能とデザイン兼ね備え、品質に自信

コロナ渦の影響は

 実店舗への来店客が減った。その分、弊社オンラインサイトでの販売が大幅に伸びた。通年は3世代で来店して、じっくり見比べて購入する。昨年はインターネットなどで事前に下調べし、親と子供のみで来店し、短時間で購入するケースが目だった。ランドセル販売は6月末から8月がピークだ。出足は鈍かったが、8月になると例年並みに戻した。今年も、コロナ禍の「新しい生活様式」に対応したスマホ上で来店できるバーチャル店舗での新たな販売方法を企画している。

商品ラインナップは

 国内で定評のある「フィットちゃん」「ふわりぃ」「天使のはね」の3ブランドと提携し、さまざまな顧客ニーズに対応する。どのブランドの商品についても、弊社オリジナルとして光る機能を設けている。ラインナップとしては200種類前後を用意している。例年の売れ筋は、5~6万円の商品だが、2年ほど前から2万円後半からの比較的低価格帯の商品も扱っている。価格に関わりなく、すべて国内製で品質には絶対の自信がある。

少子化が進んでいる

 来年度の新一年生は、97万5千人と100万人の大台を割ってしまった。前年比で98%という数字だから、単純に言うと市場全体で、昨年100個売れた商品が98個しか売れないということだ。安全・安心という顧客に分かりやすい商品設計で、訴求を図っている。最近の顧客ニーズの傾向として、高機能・高価格の商品を望む層と、低価格を望む層とに二極化している。ラインナップを広げることで、さまざまなニーズに対応したい。

商品を選ぶ上でのポイントは

 親御さんは、背負いやすさなど実機能に重きを置くが、お子さんはデザイン性に魅かれることが多い。当社のオリジナル商品は、どれも定評のあるブランドとのコラボ商品なので、親御さん、お子さん双方に納得いただける商品だと自負している。人気商品は売り切れる可能性があるので、今後リリースするオンライン・パンフレットなどを参照いただき、早めに御検討いただきたい。

フジサンケイ ビジネスアイ掲載記事・これは優れモノ