【研究所コラム】知っておくと怖くない!暮らしの中の悪玉生物たち
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Vol.16 【ノシメマダラメイガ】チョコレートが大好きな蛾
 
ノシメマダラメイガ

 辛党の筆者が、大好きな甘いものはチョコレート。疲れた時には一番ですね。さて、このチョコレートのように甘い菓子を食害する昆虫といえば、蟻を想像される方が多いと思います。ところが、チョコレートが大好きな蛾がいるのです。その名は、ノシメマダラメイガPlodia interpunctella。インド原産とのことで、英名ではindian meal moth(インドの食品蛾)と呼ばれています。

 成虫の蛾の前翅の長さは7〜11mm。前翅の基半分は淡黄色で、外半分は紫赤色で、翅を屋根形にたたんで静止するのが特徴。脱皮を繰り返して蛹になりますが、老熟幼虫は体長10〜15mmにもなります。頭部は褐色ですが、体は全体的にずんぐりしていて、黄白色。

 チョコレートの他に、粉類、貯蔵穀類、乾燥果実、クッキーなどの菓子など多くの乾燥食品を食害します。幼虫は必ず赤い色の粒状の糞をしますが、これは本種の大きな特徴です。直径0.3mm程度のピンホールから1齢幼虫が通過することが実験的に調べられており、食品包装材の僅かな隙間から侵入する可能性があります。そのため、幼虫は食品の昆虫異物として常連といえるほどよく見つかっています。

乾燥食品は冷蔵庫へ!

 筆者は、近年、食品工場に限らず一般住宅とその周辺に極めて普通に生息し、有害なカビを対表面に付着させていることを明らかにしています。以前、このコーナーで紹介したタバコシバンムシと同様、病原体媒介昆虫となる可能性もあります。

 夏場は、特に乾燥食品の冷蔵庫保管を心がけましょう。

エフシージー総合研究所 環境科学研究室
 川上裕司

 
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