【研究所コラム】知っておくと怖くない!暮らしの中の悪玉生物たち
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Vol.15 【ホシチョウバエ】蝶のようなハエ
 
ホシチョウバエ

 夏は様々な昆虫たちのシーズンですが、私たちの身の回りに棲む昆虫たちも最盛期を迎えます。その中にはごく普通に見かけるけれども、蝶の仲間なのか? それとも蝉の仲間なのか? その正体が判らないという昆虫がいます。

 その代表種が、今回紹介するチョウバエではないかと思います。読者の皆さんも、公衆トイレの壁に、セミのように翅をたたんで静止しているこの虫の姿を見かけたことがあるのではないでしょうか。また、住宅内でも風呂場や洗面所にいることがあります。チョウバエ類は、ハエ目(双翅目)チョウバエ科に属し、翅も体も剛毛や鱗毛に覆われているために小さな蛾の仲間に間違えられます。

 蝶のようなハエなので、英名ではmoth fliesと言われています。日本には約30種が知られていますが、都市近郊で極めて普通に見られる種にはホシチョウバエTinearia alternata,とオオチョウバエClogmia albipunctataがいます。前種は体長約2ミリ。灰色で、翅の脈の末端には6〜7個の黒褐色の点紋があります。後種は体長約4ミリ。黒灰色で翅縁に白斑があるのが特徴です。幼虫は、腐植質が豊富な多湿な水環境に発生します。住宅では排水溝や浄化槽が発生源となりますが、汚水処理場の汚泥に大発生して、周辺の住宅や工場に侵入することもあります。

排水パイプの定期的な洗浄を!

防除法としては、発生源への防疫用殺虫剤の処理が必要になりますが、住宅の場合には、専用洗剤による排水パイプの定期的な洗浄が予防になります。

エフシージー総合研究所 環境科学研究室
 川上裕司

 
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