【研究所コラム】知っておくと怖くない!暮らしの中の悪玉生物たち
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Vol.10 【ゴキブリ】 成虫になる前に早めに退治しよう 
 
クロゴキ卵鞘 ゴキブリは約3億年前に地球上に現れた翅のある最古の昆虫で、石炭紀の化石の中から多数発見されています。現生種は世界に約4000種。日本には52種が記録され、そのうち屋内に出没するのは10種くらい。

 立春→雨水→啓蟄→春分と春の訪れを肌で感じるこの時期。ゴキブリも目覚めの季節になります。夏場に黒光りした姿を現すクロゴキブリは卵や幼虫、成虫でも越冬します。住まいでの産卵場所はシンクやガスレンジの下、食器棚や引き出しの裏側、米びつの奥など薄暗い所。粘着物で張りつけるように卵を産みつけます。

 長さ12?lほどの卵鞘(写真)の中には24〜26個の卵が入っており、孵化した幼虫は脱皮を繰り返してサナギを経ないで成虫になります。ゴキブリは温度や栄養条件によって脱皮回数や発育期間が変化するのが特徴です。幼虫は9〜12回脱皮、期間は最短177日、最長455日という報告があります。低温や飢餓に強く5・5度でも3カ月は平気で生存します。この自然条件への適応力が高いことが地球上に長い間生息できた理由でしょう。

 下水道が完備されていない時代には病原体を媒介する衛生害虫でしたが、今日では住宅と周辺にすむ不快害虫に変わってきたように思われます。しかし、新型の病原体の出現が気になる昨今、早めの防除を心がけたいものです。卵鞘の早期除去、粘着シート捕獲器の設置が簡単で確実な防除方法です。

エフシージー総合研究所 環境科学研究室 川上裕司)
 
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