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Vol.6 |
【チャタテムシ】 妖怪アズキアライの正体は微小な昆虫 |
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「アズキアライ」は、夜、かすかに小豆をとぐような音がするが、見に行ってみると誰もいないという現象を昔の人が妖怪に見立てたもの。この妖怪=音の正体は「チャタテムシ」という体長1.5〜2.0mmの微小な昆虫といわれています。
この虫は障子などに止って、口器で紙を掻いてかすかな音を出す習性があります。騒音のない時代には、この音が障子に共鳴して人の耳に聞こえるようになったという説です。
チャタテムシの仲間は世界に約2300種、日本では83種が記録されていますが、屋内からは5種くらいがよく見つかります。中でも、どこの住宅でも普通に見つかるのが「ヒラタチャタテ」(写真)という種です。英名でBook
louse(本シラミ)と呼ばれているように、皆さんも古い本を開いた時にこの虫を見つけた経験があるのではないでしょうか。
よくダニと間違われることもありますが、れっきとした昆虫です。体長は1〜1.3mmと微小。淡褐色で、腹部背面に暗褐色の横縞があります。完全単為生殖のためすべて♀です。
食品(穀類)や畳に生えたカビを餌とするため、湿気の多い季節に大発生することもあります。また、穀類をはじめ乾燥野菜、小麦粉、乾燥麺、菓子類、繊維製品などの製造工場でもよく見つかり、これらの製品の混入異物として見つかることもあります。
この微小な昆虫の有害性については、まだよく解っていませんが、ダニと同様にアレルギーの原因となる可能性があります。大発生しないよう、清掃しやすい環境づくりに心がけましょう。
(エフシージー総合研究所 環境科学研究室 川上裕司)
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